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2008年01月28日

映像と文化通信『サイエンス映像学会準備会報告会』ケイ・イシカワ

   去る1月20日サイエンス映像学会準備会の報告会に参加した。
 東大で行われた学会の準備会が映像つきで報告された。
 会長になられる養老猛司氏の挨拶のビデオを見た。
 

ビデオで養老猛司氏は自分が専門の解剖学でも写真や映像のアーカイブについて大事だと考えていたが、アカデミズムの世界では当時文章偏重で映像については大変軽く見られていたとのこと。だからこれからサイエンス映像の学会をつくって、サイエンス映像とアーカイブに力を入れたいという。
 昨年12月14日の産経新聞を見ると、『サイエンス学会は、映像の収集、製作のほか、公開するサイト〔サイエンス・オアシス〕を日本科学技術ジャーナリスト会議(JAST)と共同運営。』とある。また『外部からの映像投稿も自由だ。・・・一方で捏造や不正確な内容を含む映像は検討委員会で排除していく』という。

 1970年代の高校の教科書では確かに写真映像はわずかしか使われていなかった。1980年代になって、日本でも遅まきながら写真週刊誌が隆盛になり、教科書にも次第に写真が取り入れられるようになった。当時筆者は写真通信社にいて、同窓会で恩師にあって、『フォーカス』という週刊誌が大変な人気だ、君のやっている写真通信社は将来見込みがあると言っていただいた。80年代は写真の時代だと日経新聞も強調した。事実予想以上に写真は隆盛になり、科学関係でも雑誌『ニュートン』なども創刊された。
 NHKも科学の番組が増えてサイエンス映像が尊重されようになっていく。またテレビ・ラジオで大学教育する放送大学もできてサイエンス映像の必要性は高まっていく。

 欧米ではサイエンス映像を専門的に扱う通信社が少なくなかった。それで筆者が勤務していた写真通信社でも教科書会社・雑誌社からの要望もあり、サイエンス映像には力を入れていた。

 青色発光ダイオードの特許問題訴訟(企業で開発にあたる個人の特許権問題)の裁判でDVD映像を使って企業が利益を守った話は前回紹介した。
 
 NHKスペッシャル・驚異の小宇宙『人体』のプロデューサーで世界的に著名な林勝彦氏も大阪の会場にお見えで、東大での準備会の映像を解説された。

 他に東大での準備会で小学生がみずからアメンボウと水の環境問題を撮っている映画が紹介された。それは分かりやすく大変うまく撮影・編集されていた。この映像は東大でも拍手が一番多かったと解説があった。
 教育関係では映像アーカイブの必要性は言うまでもありませんが、小学生でも自分達がサイエンス映像を作って楽しめる時代、小学生も親子会員として入ってもらおうというわけだ。

 デジタル映像時代:携帯電話機でも写真やムービーが撮影できる時代だ。高精細で撮影可能なデジタルカメラが比較的安価で入手できるし、その上それは大変軽量でもある。映像を保存するメディアも大容量になり、安価になってきた。そういう時に遅きに失したとは云え、サイエンス映像学会ができるのは大いに歓迎したい。
 朝日新聞は昨年12月16日のひと欄の最後の個所で養老猛司が語っているのを紹介している。
〔社会が進歩した代わりに五感は後退した。日本人の豊な感覚を取り戻すために、『視角の復権』から始めたい〕とある。

2008年01月28日 16:04

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