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2008年05月06日

寄稿「マキハダづくりを追って」Ⅸ:福島俊弘

マキハダ(槙の樹皮・マキハダ)について研究している天理市立北中学校夜間学級(夜間中学)の教員、福島俊弘さんのレポートを紹介しています( 毎週火曜日に連載-鄭容順)
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前回に続いて「生産地の分布」です。
マキハダについて調査された数少ない資料の中に、『あるく みる きく』(日本観光文化研究所 1988年5月所収の「特集:瀬戸内の槙皮船」がある。〓横山浩子「マキハダ―県内における桧皮繊維利用の一例―」)〓(『民俗博物館だより』85、奈良県立民俗博物館、2001年)〓そこに書かれている記録を参考にしながら筆者が行った調査について略記する

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高野山のマキハダは、檜から作られる「ひなわ」もあるが、高野槙の木から作られる「まきなわ」がある。高野槙による生産はこの地域に限られていた。高野山の摩尼(マニ)の里と呼ばれる、西ケ峰・南・林の地区で生産されていた。
小学生用副読本『わたしたちの高野町』には、「コウヤマキとヒノキの皮からつくるまきなわと、ひなわが特産物でした。これは、むらにとってはたいせつな家内工業で、多くの人が従事していました。まきなわもひなわも水もれなどを防ぐのに用いられ、船などに多く使われました。製品はかたにかついで、山ごえに九度山まで運ばれたものです。」とあり、子どもたちに伝えられている。

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和歌山県地域文化緊急調査事業調査書(2001年/和歌山県)には、製造過程を記している。「天日で乾かし、焙炉で更に乾燥させ、木槌で叩いて材料を作り、弾力性のある柔らかい縄に仕上げる」。縄綯い仕事をしてきた上岡幾子さんによると、土の穴を掘った焙炉小屋で引き粉をくすぼらせて、皮をバリバリになるまで乾かしたらしい。縄綯いは1970年ころまでしていたという。
【写真説明】①マキハダ/上・桧製 下・高野槙製 ②縄綯い機を改造した専用の機械で縄状にする。写真提供も寄稿者の福島俊弘さんです。

⊿お断り⊿2001年、奈良県立民俗博物館「民俗だより」85、民俗を博物館だよりVol34 No2(通巻99号)から。奈良県立民俗博物館だより(通巻100号)原稿から。*参考資料は横山浩子「マキハダ―県内における桧皮繊維利用の―例―」(『民族博物館だより』85、奈良県立民俗博物館2001年)。
本稿の「朝鮮人」とは朝鮮半島出身者を総称として使用。

2008年05月06日 00:07

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