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2008年04月05日
★ネット de 平和学★ 常本 一
あなたも受講してみませんか? 受講料無料!
【第23回】
はじめまして。講師の常本と申します。私は現在、週1回、ある公立高校で平和学を教えています。高校での「平和学」と称する科目は、おそらく日本初のようで、そのため新聞でも大きく取り上げられました。(毎日新聞「新教育の森」欄“高校で「平和学」” ネットでもアクセスできます)
最近、平和学はちょっとしたブームです。でも平和学を始めたくても、肝心のテキストがぶ厚かったり、難解だったりして、どうもとっつきにくいという声も聞きます。論より証拠。私が高校で実際に使っているプリントに挑戦してみませんか? 全23回のプリントに取り組んでいるうちに、平和学の全体像が見えてくる! そんな格好の入門書となっています。
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平和学 第23回 「戦争体験の継承Ⅱ」レジュメ
年( )組 氏名( )
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【テーマ・ビデオ】“東京大空襲を音で再現する”
・1941(昭和16)年から始まった〔 〕戦争の末期、東京は大小〔 〕回以上の空襲を受けたが、なかでも被害が大きかったのは、1945(昭和20)年〔 〕月〔 〕日深夜に行われた、ヒロシマ・ナガサキの原爆被害に匹敵するくらいの、〔 〕であった。
・実に334機もの〔 〕が〔 〕を雨のように投下する〔 〕爆撃を行い、死者の数は
〔 〕人を超えるともいわれている。
・火の海となった二葉国民学校(=現在の〔 〕)では千人を超す死者を出したが、そのなかで火の粉を避けようとプールに入ろうとした一人の女性を、当時12歳の男子が押し返し、死なせてしまったことが、その男子にとって現在も大きな〔 〕となっている。
・彼自身その学校内で母や妹を亡くした被害者であるが、戦争においては、被害者が同時に〔 〕となったり、死にそうな人を助けられずに見捨ててしまった、などの心の傷が多くの人々を苦しめたりするものである。
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【レクチャー】
・戦後生まれの引地康文は、どうしたら東京大空襲を〔 〕させずにすむかを考え、5.1チャンネルサラウンドという〔 〕の機器を使い、大空襲を音で再現しようという〔 〕を試みた。
・戦争体験者への〔 〕に基づいているとはいえ、完全な再現は難しいけれども、人間が本来持
っている〔 〕力を最大限に働かせれば、戦争体験のない者でも戦争について全く理解できな
いわけでもないと思われる。実際、多くの戦争記念館などで戦後生まれの〔 〕が養成されて
いる。
・戦争体験者に話を聞くことは、体験者自身がいやな過去を思い出すだけでなく、聞く方もそのことで
いやな気持ちになることもあるが、〔 〕という怪物と戦い、平和を勝ち取るためには、人類
の永遠に続く〔 〕が求められている。
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【オピニオン】
・あなたの子や孫に戦争を語り継いでいこうと思いますか? ( )YES ( )NO
<考え方のポイント>・戦争を体験していないのだから無理。
・できる範囲で聞いたこと、学んだことを伝えていくべき。
・語り継いでも戦争防止には効果がない。
<あなたの意見>⇒
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【テーマ・ビデオ概要】 第23回 東京大空襲を音で再現する
民放ドキュメンタリー。戦後生まれで音響効果技師の男性は、どうしたら東京大空襲を風化させずにすむかを考え、音で再現しようとする。B29の爆音、サイレン、炎の音に加え、丹念に被災者から聞き取り声優に出させた人々の悲鳴や叫び声など当時の音が、高音質の5,1チャンネルサラウンドというハイテク機器によって見事に甦っている。
【二枚目(補助)プリント概要】
第23回 啓発マンガ「平和のたまごの物語」。平和について関心を持った小学6年生のグループが「地球はまだ平和のたまごや。大事にあっためよう」と感想をもらす結末。本授業も平和学習のたまご=きっかけにすぎないことを理解させる。
【第22回の解答】*左⇒右⇒下順。オピニオンは講師の解答例です。
6 15 通常 放射能 障害 14 若者 差別 共感 周り 語り部 体験者 風化 工夫
マンガ 加害 外国
YES ある程度は正しい。戦争体験の風化は結局のところ避けられないのだから、人類が戦争をくり返してきた歴史を見れば、そのようなメカニズムはある程度働いていると思われる。
【第23回の解答】*左⇒右⇒下順。オピニオンは講師の解答例です。
太平洋 100 3 10 東京大空襲 B29 焼夷弾 じゅうたん 10万 小学校 心の傷 加害者
風化 ハイテク 工夫 取材 想像 語り部 戦争 努力
YES 過去を体験することは不可能だが、過去から学ぶことはできるから、そのために戦争は語り継いでいかなければならないと思う。
【講師ノート】
第22回のオピニオンについて。平和学の先駆者のひとり、ルイス・リチャードソンは、好意、敵意、戦争倦怠という三つの心理的要素の組み合わせにより、平和→軍備競争→戦争→持久戦→休戦→戦後→平和というサイクルを説明しました。戦争はもうこりごりという「戦争倦怠」が「敵意」を中和するかたちで組み合わさって戦争が終わったのに、いつしかその心理はなくなり、軍備競争により「敵意」が忍び寄って、「敵意」だけの組み合わせによる戦争がまた始まってしまうというのです。この戦争の風化のサイクルを断ち切るためには戦争倦怠の心理をいつまでも持ちつづけなければなりませんが、それは上記のサイクルのように理論上は無理です。そこで心理や感情に頼らない「平和学」が必要となるのです。そもそも現代社会の危機は、しばしば「人類は人をどう殺すかについてはよく考えるのに、なぜ殺すかについてはあまり考えない」といわれるように、発達しすぎた科学技術に人類の思考・思想が追いつかないことに端を発しています。戦争・暴力が発生するメカニズムを解き明かす、科学的な平和学を発展させることによって(そのためには先入観が入ってしまう戦争体験はむしろない方がいいとすらいえるのです)、そのギャップを埋め、戦争体験が風化したとしても戦争を二度とくり返さないようにすることは可能なのです。
さて、足掛け半年にわたって書かせていただいた「ネットde 平和学」も今回で最後です。いかがだったでしょうか。平和学とはどんな学問か、おぼろげながら輪郭が見えてきたでしょうか。実際に行なった高校での授業を私なりに総括したものを、「大阪民衆史研究 第61号」(大阪民衆史研究会 中井書店 2007年)に書いています。よろしければ、ご参照ください。抜刷の残部が少しありますので、下記のメールにお知らせくだされば差し上げます。長い間、ありがとうございました。
*高校やグループ学習で実際に授業をしてみたい方へ
著作権等の理由でネットでは公開できないテーマ・ビデオや二枚目の補助プリントについては、下記の私(常本)宛にご連絡ください。コピー送付など、できる限りご希望に応じます。
e-mail:mejiha12id@yahoo.co.jp
2008年04月05日 00:00