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2008年05月25日
夜間中学その日その日(7):守口夜間中学白井善吾
橋下知事! 夜間中学生は立ち上がった ③
誰の力も借りず、夜間中学生手作りの署名用紙を作る。5月18日の近畿夜間中学校生徒会緊急役員代表者会で提案する署名の起草が始まった。5月9日のことである。
ある起草委員は次のように語った。橋下知事にあてた夜間中学生の手紙に出ていた仲間の声を書き写し、生徒集会で発表があった意見をつなぎ、文章を組み立てていった。長くてもいけない、分かりやすい文章で、署名していただく人たちを想定して、推敲を重ね各自の文案を完成させた。
こうして出来上がった各自の起草文を持ち寄った。夜間中学で学ぶ、在日朝鮮人、引揚げ帰国者、若者のこと、様々な観点から検討を加えた。そうして最終起草文は出来上がった。
しかし、各自が考えた文章も活かすことはできないか?そこで出てきた考えは、起草文は活字にする。盛り込めなかった、貴重な意見、考えを、手書きにして入れる。さらに意見が出てきた。大阪の夜間中学11校からも、意見を集め、署名用紙の裏面に印刷する方法である。
こうして、出来上がった署名用紙の案である。緊急役員代表者会で決定され、直ちに署名活動が始まった。後日、11校から集まった手書きの文章を裏面に印刷し、2次の署名用紙も22日完成した。次に紹介する。
大阪の夜間中学に対する「就学援助金」と「補食・給食費」
の存続を求める署名にご協力ください。
今回、府が示した「大阪府財政再建案」において、2008年度から2009年度にかけて、夜間中学生の就学援助費、給食費の削減・廃止(府負担分)が、突然打ち出されました。この案は、夜間中学生への、今後の支援がなくなることを意味しています。
私たち夜間中学生は、戦争・差別・貧困など、さまざまな事情により、学齢時に、当然受けることができた学習の機会さえ、保障されませんでした。そのため、現在、夜間中学で必死に学んでいます。私たちが生きるためにも必要な、この学習権を、一方的に奪う今回の改革案は、到底受け入れることはできません。
この廃止案を撤回し、就学援助費・給食費の存続を、強く求めます。
この前文に続けて、表に6通、裏面に11通の手書きの意見がある。
●学歴がない為、履歴書も書けず制度の整ったところでは働けず、わずかな年金で暮らしています。やっと文字を覚え、一人歩きできるようになった大切な学校 どうか、就学援助削減しないでください。
●亡き父が「学校へ行けなくなったのは、国が戦争したからで恨むなら国を恨め」と言っていた。私たちは学ぶ権利があります。義務を果たしてきたのでここで学ぶ権利を主張します。
●「私は夜間中学校に行って勉強できる喜びを感じました。私はこの交流で将来の夢が決まりました」(守口市内中学3年生)戦争などで国の犠牲になった中国残留孤児、在日韓国朝鮮人、そして日本人が、今この守口夜間中学で必死で学んでいます。当然受けるべき教育の保障は私たちが生きていくために、必要なものです。この改革案は絶対に認めることはできません。
●夜间中学对于我们从中国回来的残留孤儿及其家族的二、三代来説是任何地方都不可取代的最好的学習場所。(夜間中学は、私たち中国から帰国した残留孤児とその家族にとっても、かけがえのない学びの場です)。
学齢時就学猶予・免除の扱いを受けた、障害を持った夜間中学生は「橋下知事は私たちの学びの場をまたなくしてしまうのですか」不自由な手に渾身の思いをこめて書いた文字も輝いている。
「夜間中学生はすごい力を持っている」と、髙野雅夫さんはいつも言っていた。見事に証明された。夜間中学生は仲間を信じて立ち上がった。夜間中学生が3月に訪れ、交流した韓国文解(識字)教室で学んでいる多くの仲間に突き動かされるように、「私たち夜間中学生も韓国の文解の仲間に負けない」と。
2008年05月25日 22:59